人はストレスを感じると、体の中では静かに“ホルモンの戦い”が始まります。
その中心にあるのが「コルチゾール」というホルモン。
本来は体を守るための大切な存在で、朝に分泌されることで目が覚め、活動のスイッチを入れてくれます。
しかし、過度なストレスが続くと、このコルチゾールが必要以上に出続け、心身のバランスを乱してしまうのです。
コルチゾールが高い状態が続くと、免疫力が下がり、肌荒れや疲労感、集中力の低下を招きます。
女性ではエストロゲン、男性ではテストステロンの分泌も抑えられやすくなり、
結果としてホルモン全体のバランスが崩れてしまう。
つまり、「ストレスをため込む=ホルモンが乱れる」ということなのです。
厄介なのは、ストレスが必ずしも“嫌な出来事”だけから生まれるわけではないこと。
仕事のプレッシャー、人間関係の気疲れ、家事や育児の責任感、
さらには「ちゃんとしなきゃ」という小さな緊張感まで、体はすべてストレスとして受け取ります。
心が頑張りすぎているとき、体は気づかないうちにサインを出しているものです。
ホルモンのバランスを守るためには、ストレスをゼロにするのではなく、“抜け道”をつくることが大切です。
完全に消すことはできなくても、ためこまない工夫はできる。
たとえば、好きな音楽を聴く、自然の中を歩く、気の合う人と他愛のない話をする。
短い時間でも、心が“安心”を感じる瞬間を持つことで、コルチゾールの分泌は自然と下がっていきます。
また、睡眠と食事の乱れもストレスホルモンに大きく影響します。
寝不足はコルチゾールを増やし、糖質のとりすぎもホルモンを不安定にします。
体にやさしいリズムをつくることが、心を守る土台になるのです。
そして、何より大切なのは「自分を責めないこと」。
疲れたときにうまく動けないのは、怠けているのではなく、ホルモンが体を守ろうとしているサインです。
そんなときは、“頑張るより休む”を選ぶ勇気を。
それこそが、ホルモンを整える一番のケアになります。
ストレスは目に見えませんが、確かに体の中で働いています。
そしてその影響は、肌にも心にも表情にも現れます。
けれど、日々の中で少しずつ自分を緩めていけば、ホルモンはちゃんと応えてくれます。
無理をせず、ゆるやかに、自分のペースで。
心が整えば、体も自然と整っていくのです。

