砂糖不使用のお菓子、糖質オフのチョコレート、健康志向の食品をチェックしていると、
「マルチトール」「エリスリトール」という甘味成分をよく見かけます。
どちらも“糖アルコール”という同じカテゴリーに属しますが、実は性質が大きく異なります。
本記事では、2つの違いをわかりやすく解説し、どんな場面でどちらを選ぶべきかをまとめます。
どちらも「糖アルコール」という甘味料
マルチトールもエリスリトールも、どちらも 糖アルコール(代替甘味料) に分類されます。
- 砂糖よりカロリーが低い
- 虫歯になりにくい
- 血糖値をほとんど上げない
という特徴を持つ、いわゆる“砂糖の代わりになる甘味料”です。
ただし、「ほとんど同じ成分では?」と思われがちですが、実際は次のように性質が分かれます。
一番大きな違い:吸収されるかどうか
ここが最重要ポイントです。
マルチトール
- 体に“ある程度”吸収される
- ごく少し血糖値を上げる
- カロリーは砂糖の約半分(2.0〜2.4kcal/1g)
エリスリトール
- 体に吸収されるが、ほぼそのまま尿として排出される
- 血糖値はまったく上げない
- カロリーはほぼゼロ(0kcal扱い)
つまり、
「血糖値が完全に上がらない甘味料」=エリスリトール
「少し上がるが、砂糖よりはかなりマイルド」=マルチトール
と理解すると分かりやすいです。
甘さの強さの違い
甘さの強さ(砂糖=100とした場合)
- マルチトール:約70〜80
砂糖に近く、自然でまろやかな甘さ。チョコレートとの相性が良い。 - エリスリトール:約70
甘さはあるが、後味がややスッキリしすぎることも。冷涼感(スーッとする感覚)が出やすい。
甘さの質としては、
- マルチトール → 砂糖に“近い甘さ”
- エリスリトール → 軽くてキレのある甘さ
という印象になります。
カロリーの違い
甘味料選びでは重要なポイントです。
- マルチトール:2.0〜2.4 kcal/g
砂糖の約半分。
“低カロリー”ではあるがゼロではない。 - エリスリトール:0 kcal/g(栄養表示上)
体で代謝されないため、ほぼカロリーはゼロ。
ダイエットや糖質制限を徹底したい人は、エリスリトールが有利です。
お腹への影響
糖アルコール全般に言えることですが、取り過ぎるとお腹がゆるくなる可能性があります。
- マルチトール → 量によってはゆるくなりやすい
- エリスリトール → 糖アルコールの中では最もお腹に優しい
チョコレートや飴の“食べすぎ注意”の注意書きは、この性質によるものです。
どちらが健康に良いのか?
どちらもメリットがありますが、目的によって選ぶべき甘味料が変わります。
血糖値をとにかく上げたくない → エリスリトール
糖尿病対策・糖質制限中の人に最適。
“血糖値ゼロ”の甘味料はエリスリトールだけです。
砂糖に近い自然な甘さがほしい → マルチトール
甘さの違和感が少なく、特にチョコレートに向いています。
市販の「砂糖ゼロチョコ」の多くがマルチトールを採用しているのはこのためです。
結論:共通点は多いが役割は違う
短く整理すると、
- マルチトール
→ 砂糖に近い甘さ。血糖値は少し上がる。カロリーは半分。 - エリスリトール
→ 血糖値ゼロ・カロリーゼロ。甘さは軽く、後味に特徴あり。
どちらが“良い”というより、
「どういう目的で甘味料を使うか」で最適が変わる」
という考え方が正解です。

